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サシバ出前授業

更新日: 2025

ニュース

 校歌に歌われる「稲穂輝くやずの田」に絶滅危惧種のサシバが渡ってくることを知ったときから、絶対に子どもたちにその話を聞かせたいと思っていました。6月9日、いよいよその日がやってきました。
 寺田本家さんと日本自然保護協会さんの協力を得て、岩手大学農学部の東(あずま)淳樹先生の出前授業が、米沢小学校で行われたのです。神崎小学校の4年生と米沢小学校の3・4・5・6年生、総勢46名が授業を受けました。 
 サシバがここで子育てをしていることがわかったのは、寺田本家さんが、耕作放棄地を無農薬の田んぼに生き返らせたことに始まったそうです。ここには、サシバが子どもを育てるだけの餌となる生き物が存在しているのです。サシバの餌や雌雄の体の違い、子育てのことなど、東先生のお話は、とても分かりやすく、子どもたちは、みんな聞き入っていました。サシバを始め、神崎町の生き物について調査をされていた村石さんの記録映像も見せていただきました。幼鳥のかわいらしい写真もありました。町のどこかに、今も幼鳥がいるかと思うとわくわくしました。
 後半は、実際に谷津田に出掛けていきました。谷津田には、餌になるカエルなどの生き物がいることが分かりました。谷津田と隣り合わせの耕作放棄地に着くと、突然、東先生が中に入っていきました。先生の体が草の中に埋もれそうになっていました。耕作をやめ、雑草が伸びてたままになっていると、サシバは、上空から獲物を見つけることができないのだそうです。山肌を削るブルドーザーの音も聞こえました。「自然破壊はすぐそこまできている…。」と、誰もが緊張感をもちました。
 サシバは、里山の生態系ピラミッドの頂上に立つ生物です。この豊かな自然を守るために今、何をしたらいいのか。子どもたちなりに考えることのできた貴重な時間となりました。今年、神崎町で4羽のサシバの雄にGPSを取り付けたそうです。4羽のサシバがこれからどこへ行くのか、楽しみにしていましょう。

寺田本家

寺田本家の山口さん

東先生

岩手大学の東先生

聞き入る子どもたち

話に聞き入る子どもたち

村石さん

町のサシバと生物の調査をした村石さん

いざ谷津田へ

いざ、谷津田へ!

水田の向こうに…

田植えを終えた水田の向こうには…

耕作放棄地

耕作放棄地は草がのび放題

湧き水発見!

地面から湧き水が!

集合写真

「はい!にしきごい~。」